ホーム > お酒について > お酒のQ&A > しょうちゅう/ブランデー/ウイスキー

お酒のQ&A

【しょうちゅう】

いもしょうちゅうの原料には、どんないもが使われますか?

現在、しょうちゅう原料として使用されているいも類は、サツマイモ・ジャガイモ・長イモ・大和イモ・サトイモ・ヤーコン等があります。しょうちゅうの製造数量は、サツマイモを原料とするものが多いため、一般的には、いもしょうちゅうはサツマイモしょうちゅうのことを指しています。サツマイモしょうちゅうは、主に鹿児島や宮崎で造られていますが、最近は他の府県でも生産されています。
また、サツマイモの次に多いのがジャガイモですが、ジャガイモしょうちゅうは、北海道や長崎等で造られています。
なお、世界各地には、キャッサバ、タロイモ、ヤムイモ等の蒸留酒があります。

黒麹と白麹の違いとは何ですか?

しょうちゅうは、米やサツマイモ等のでんぷんを糖に分解するために麹を使います。元々、しょうちゅうの麹は清酒と同じ黄麹菌を使っていましたが、明治の終わりに、泡盛製造に使われていた黒麹菌が使われるようになりました。黒麹菌は黄麹菌と比べて、大量のクエン酸を造ります。クエン酸は、醪を腐らせる雑菌の増殖を防ぎますので、暖地においても安全に発酵ができるようになり、しょうちゅうの酒質が向上しました。 
その後、黒麹の中から、胞子の色が白い変異株(白麹)を分離されて、しょうちゅう麹として速やかに普及しました。
しょうちゅうでは、黒麹は白麹と比べて、香りも複雑で重厚な幅のあるお酒になります。特に、サツマイモしょうちゅうでは、黒麹は白麹より原料の特性が高いお酒になるとの研究報告があります。

「お酒のはなし」 第16号 焼酎V P3参照 >

減圧蒸留と常圧蒸留とは何ですか?

蒸留酒は、酒や醪を温めてアルコール等の成分を蒸発※1させ、この蒸気を冷却することで造ります。蒸留後に得られる原酒のアルコール分は、40度以上※2になります。
常圧蒸留は、蒸留中に醪の温度が100℃近くになりますので、多くの成分が蒸留されます。また、蒸留中は醪が高温になることで、醪成分の化学反応が促進されますので、新たな成分が造られ、その一部は蒸留されて原酒へと移行します。
一方、減圧蒸留は、蒸留缶内を減圧して蒸留を行います。例えば、富士山の山頂では気圧が低いため、85℃で水が沸騰しますが、この原理を利用することで、減圧蒸留では常圧蒸留と比べて、低い温度での蒸留が可能となります。低い温度では化学反応が進みにくいため、蒸留により原酒へ移行する成分は少なくなります。
このため常圧蒸留は、濃醇で重厚な香味になりやすく、減圧蒸留は、軽快な香味になる傾向が高くなります。
※1
アルコールや香り成分は、温められると蒸発して気体になりますが、その温度(沸点)は物質ごとに違います。一般に、醪(溶液)の温度が高い方が、多くの成分が気体になります。
※2
サツマイモしょうちゅうでは、蒸留後のアルコール度数は30度後半となります。しょうちゅうの原酒は、原酒以外は加水され市販されます。

「お酒のはなし」 第2号 焼酎 P3参照>

本格しょうちゅうの原料である米や麦は、精米・精麦を行いますか?

しょうちゅうの原料である米や麦は、清酒と同じ様に、精米や精麦して使います。
精米や精麦は、浸漬・吸水等の原料処理等の作業を容易にする、醪中ででんぷんが酵素の働きを受けやすくする、麴を造る作業が行いやすくすることを目的に行います。
なお、しょうちゅうでは、清酒に比べて精米歩合、精麦歩合が製品の香味に与える影響は小さいため、低くする必要はありません。

【ブランデー】

無色のブランデーとは、どんなお酒ですか?

ブランデーは、ワインを蒸留することで製造します。ワイン中の色・糖分などの成分は蒸留されません。そのため、蒸留後のアルコールの高いお酒は、無色となります。ブランデーは、蒸留後に樽貯蔵を行うことで、初めて独特の香味が付与されます。
無色のブランデーは、樽を使わずに、ホーロータンク等に貯蔵することで製造します。

蒸留とは、酒や醪を温めてアルコール等の成分を蒸発させ、その気体を冷却して再び液体とする操作のこと。

「お酒のはなし」 第14号 ウイスキーブランデーU P6参照>

【ウイスキー】

モルトウイスキーと麦しょうちゅうとは、何が違いますか?

モルトウイスキーと麦しょうちゅうは、大麦を原料とする蒸留酒ですが、製造方法の違いにより、両者の風味は異なります。
まず、でんぷんを糖化するため、モルトウイスキーは麦芽、しょうちゅうは麹の糖化酵素を利用します。また、モルトウイスキーは、麦芽の糖化による麦汁の製造後、酵母による発酵を行いますが、しょうちゅうは、麹による糖化と酵母による発酵が併行して行なわれます。
さらに、モルトウイスキーは、2〜3回蒸留を行いますが、しょうちゅう醪では、1回しか蒸留を行いません。蒸留後についても、モルトウイスキーは、樽貯蔵を数年間行いますが、麦しょうちゅうは、ホーロータンク等で貯蔵を行うことが多いようです。貯蔵容器の影響で、ウイスキーは琥珀色となりますが、麦焼酎は無色のものが多くなります。

  モルトウイスキー 麦しょうちゅう
糖化源 麦芽 麦麹又は米麹
仕込・発酵 麦芽の糖化を行い、できた麦汁をろ過した後、酵母を添加して発酵させる 麹に蒸した麦と酵母をを加え、麹による糖化と酵母による発酵を併行して行う。
原料 大麦 大麦、米(麹)の使用も有
蒸留 単式(2〜3回) 単式(1回)
常圧 常圧、減圧
貯蔵容器 タンク、樽
貯蔵時アルコール濃度 高い(約60%) 低い(約40%)



Copyright©National Research Institute of Brewing. All rights reserved.