4756417: 特定の麹菌の同定方法

概要

黄麹菌Aspergillus oryzaeのアフラトキシン生合成系遺伝子ホモログクラスタに欠失のあるグループ2菌株を簡易に同定するための方法。

請求項1

麹菌のゲノムDNA中に、配列表の配列番号1に示す塩基配列中の5416nt~13160ntの領域若しくはその部分領域が存在すること及び/又は前記5416nt~13160ntの領域とその隣接領域との間の分断部位が存在することを指標として、アフラトキシン生合成遺伝子群類似配列の一部を欠損する麹菌を同定することを含む、麹菌の同定方法であって、前記部分領域が15塩基以上のサイズを有する、方法。

請求項2

配列番号1に示す塩基配列中の5416nt~13160ntの領域若しくはその部分領域にハイブリダイズする核酸プローブを用いる方法により行なう請求項1記載の方法。

請求項3

サザンブロット法により行なう請求項2記載の方法。

請求項4

前記5416nt~13160ntの領域内の部分領域にハイブリダイズするプライマーを少なくとも1つ用いる核酸増幅法を行ない、増幅が起きるか否かに基づいて行なう請求項1記載の方法。

請求項5

前記核酸増幅法は、前記5416nt~13160ntの領域内の2個の異なる部分領域にハイブリダイズする1対のプライマーを用いたPCR、又は、前記5416nt~13160ntの領域内の1つの部分領域にハイブリダイズするプライマーと、配列番号1中の前記5416nt~13160ntの領域以外の領域にハイブリダイズするプライマーとを用いたPCRにより行なう請求項4記載の方法。

請求項6

前記5416nt~13160ntの領域内の1つの部分領域にハイブリダイズするプライマーと、配列番号1の1nt~5415ntの領域内の1つの部分領域にハイブリダイズするプライマーとを用いる請求項5記載の方法。

請求項7

PCRによる増幅断片のサイズが2000bp以下である請求項5又は6記載の方法。

請求項8

配列番号2及び配列番号3にそれぞれ示される塩基配列を有する一対のプライマーを用いて行なう請求項7記載の方法。

請求項9

配列表の配列番号1に示す塩基配列中の5416nt~13160ntの領域から成る核酸、又はそれらの10%以下の塩基が置換した核酸であって、アフラトキシン生合成遺伝子群類似配列の一部を欠損する麹菌のゲノム内に存在する塩基配列から成る核酸。

請求項10

配列表の配列番号1に示す塩基配列中の5416nt~13160ntの領域中の連続する15塩基以上の部分領域又はそれらの10%以下の塩基が置換した領域から成り、配列表の配列番号1に示す塩基配列中の5416nt~13160ntにストリンジェントな条件においてハイブリダイズする核酸を含む、アフラトキシン生合成遺伝子群類似配列の一部を欠損する麹菌の同定試薬。

請求項11

前記核酸が配列表の配列番号1に示す塩基配列中の5416nt~13160ntの領域中の連続する15塩基以上の部分領域から成る請求項10記載の同定試薬。

請求項12

前記核酸がプローブ又はプライマーである請求項10又は11記載の同定試薬。

請求項13

請求項12記載の同定試薬に含まれる前記プライマーと、配列番号1に示す塩基配列中の1nt~5415ntの領域中の連続する15塩基以上の部分領域又はそれらの10%以下の塩基が置換した領域を含み、配列表の配列番号1に示す塩基配列中の1nt~5415ntにハイブリダイズする核酸であるプライマーとから成る、アフラトキシン生合成遺伝子群類似配列の一部を欠損する麹菌を同定するためのプライマーセット。