6274502: 相同組換えの頻度が増大されたクリプトコッカス属のウラシル要求性の菌株を取得する方法

概要

クリプトコッカスsp.S-2株の新規の遺伝子マーカー、効率的な遺伝子破壊方法、及びかかる方法を利用した相同組換えの頻度の増大方法の提供。

請求項1

相同組換えの頻度が増大されたクリプトコッカス属のウラシル要求性の菌株を取得する方法であって、以下の工程を含む方法によってクリプトコッカス属の菌株のゲノム中のKu遺伝子を破壊する工程を含むこと、及びKu遺伝子が、配列番号3で示される塩基配列、又は配列番号3で示される塩基配列に対して90%以上の同一性を有し、かつKu遺伝子活性を有する塩基配列からなることを特徴とする方法:

  1. 前記Ku遺伝子の5′側配列の少なくとも一部と、ウラシル要求性マーカー遺伝子配列と、前記Ku遺伝子の3′側配列の少なくとも一部とをこの順序で含み、さらに、前記Ku遺伝子の5′側配列の少なくとも一部と前記ウラシル要求性マーカー遺伝子配列の間及び/又は前記ウラシル要求性マーカー遺伝子配列と前記Ku遺伝子の3′側配列の少なくとも一部の間に、前記Ku遺伝子の5′側又は3′側配列の別の少なくとも一部が挿入されている遺伝子コンストラクトを作製する工程;
  2. 前記ウラシル要求性の菌株を前記遺伝子コンストラクトで形質転換し、ウラシル非含有培地で培養して、前記菌株のゲノム中の前記Ku遺伝子が存在する部位に二重相同組換えによって前記遺伝子コンストラクトが挿入された第1の形質転換体を選抜する工程;及び
  3. 5-FOAを含有する培地で前記第1の形質転換体を培養し、相同配列の染色体内部での相同組換えによりウラシル要求性マーカー遺伝子がゲノム中から除去された第2の形質転換体を選抜する工程。

請求項2

クリプトコッカス属のウラシル要求性の菌株が、FERM BP-10961として国際寄託されているクリプトコッカスsp.S-2.U5株であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。