6617880: アルコール飲料におけるクエン酸添加の有無を判定する方法

概要

梅酒をはじめとするアルコール飲料において、クエン酸の添加の有無を判別することができる手段を提供すること。

請求項1

アルコール飲料におけるクエン酸を分離回収するクエン酸分離工程、分離回収されたクエン酸の水素安定同位体比を質量分析により測定する測定工程、前期水素安定同位体比の測定値を、クエン酸の添加の有無を判定するための水素安定同位体比の基準値と対比する対比工程を含む、アルコール飲料におけるクエン酸添加の有無を判定する方法。

請求項2

アルコール飲料が混生酒である、請求項1記載の方法。

請求項3

アルコール飲料が果実を原料としたリキュールである、請求項2記載の方法。

請求項4

アルコール飲料が梅を原料としたリキュールである、請求項4記載の方法。

請求項5

前期基準値が-40%~-20%の範囲から選択されるカットオフ値である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。

請求項6

クエン酸分離工程は、アルコール飲料より有機酸混合物を分離回収し、回収された有機酸混合物からクエン酸を分離することにより行われる、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。

請求項7

クエン酸分離工程中に、又はクエン酸分離工程と前期測定工程との間に、クエン酸をクエン酸塩に変換する工程を含み、測定工程においてクエン酸塩の水素安定同位体比を測定する、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。

請求項8

クエン酸塩がクエン酸カルシウムである、請求項7記載の方法。

請求項9

前記クエン酸分離工程に次いで、分離回収されたクエン酸の炭素安定同位体比を質量分析により測定する第1の測定工程と、前期炭素安定同位体比の測定値を、クエン酸の添加の有無を判定するための炭素安定同位体比の基準値と対比する第1の対比工程とが行われ、第1の対比工程の結果、クエン酸の添加が検出されなかったアルコール飲料について、第2の測定工程及び第2の対比工程として、分離回収されたクエン酸の水素安定同位体比を測定する測定工程、及び水素安定同位体比の測定値を前記水素安定同位体比の基準値と対比する工程が行われる、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。

請求項10

クエン酸のクエン酸塩への変換が、クエン酸分離工程の後、第2の測定工程の前に行われる、請求項9記載の方法。