66994730: ゲノム編集タンパク質の直接導入による糸状菌ゲノム編集方法

概要

ゲノム編集タンパク質の直接導入による糸状菌ゲノム編集方法

請求項1

標的遺伝子に対するゲノム編集タンパク質分子又は複合体をアスペルギルス属菌の細胞に直接導入する工程を含む、アスペルギルス属菌ゲノム上の遺伝子を編集する方法。

請求項2

標的遺伝子に対するゲノム編集タンパク質分子又は複合体をアスペルギルス属菌の細胞に直接導入する工程、及び標的遺伝子が編集されたアスペルギルス属菌細胞を選択し回収する工程を含む、ゲノム上の遺伝子が編集されたアスペルギルス属菌株の作出方法。

請求項3

前記ゲノム編集タンパク質分子又は複合体が、Cas9タンパク質とガイドRNAとの複合体、ニッカーゼ改変型Cas9タンパク質と一対のガイドRNAそれぞれとの複合体、デアミナーゼと連結されたニッカーゼ改変型又はヌル変異型Cas9タンパク質とガイドRNAとの複合体、TALENタンパク質、ZFNタンパク質、Cpf1タンパク質とガイドRNAとの複合体、又はPPR-DNA切断ドメイン融合タンパク質である、請求項1又は2記載の方法。

請求項4

Cas9が、ストレプトコッカス・ピオゲネス由来のCas9である、請求項3記載の方法。

請求項5

ガイドRNAは、標的遺伝子領域中に存在するNGG配列の上流側隣接配列を標的配列とし、該標的配列と同一の配列(ただしTはUとする)の3'側にcrRNA及びtracrRNAのキメラ配列が連結された構造の一本鎖RNAである、請求項4記載の方法。

請求項6

アスペルギルス属菌が麹菌である、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。

請求項7

麹菌がアスペルギルス・オリゼである、請求項6記載の方法。

請求項8

標的遺伝子の編集が標的遺伝子の破壊である、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。

請求項9

前記標的遺伝子が、薬剤感受性遺伝子、又は代謝系アナログ物質感受性遺伝子である、請求項8記載の方法。

請求項10

糸状菌ゲノム上の標的領域に対するゲノム編集タンパク質分子又は複合体と、所望のDNA断片とを、糸状菌細胞に直接導入する工程を含む、ノックインによる糸状菌ゲノムの編集方法であって、ゲノム編集タンパク質分子又は複合体は、DNAを切断する活性を有する、方法。

請求項11

糸状菌ゲノム上の標的領域に対するゲノム編集タンパク質分子又は複合体であって、DNAを切断する活性を有するゲノム編集タンパク質分子又は複合体と、所望のDNA断片とを、糸状菌細胞に直接導入する工程、及び標的領域の切断部に前記所望のDNA断片が挿入された糸状菌細胞を選択し回収する工程を含む、ノックインによりゲノムが編集された糸状菌株の作出方法。

請求項12

ゲノム編集タンパク質分子又複合体が、Cas9タンパク質とガイドRNAとの複合体、Cpf1タンパク質とガイドRNAとの複合体、PPR-DNA切断ドメイン融合タンパク質、ニッカーゼ改変型Cas9タンパク質と一対のガイドRNAそれぞれとの複合体、TALENタンパク質、又はZFNタンパク質である、請求項10又は11記載の方法。

請求項13

Cas9が、ストレプトコッカス・ピオゲネス由来のCas9である、請求項12記載の方法。

請求項14

ガイドRNAは、標的領域中に存在するNGG配列の上流側隣接配列を標的配列とし、該標的配列と同一の配列(ただしTはUとする)の3'側にcrRNA及びtracrRNAのキメラ配列が連結された構造の一本鎖RNAである、請求項13記載の方法。

請求項15

糸状菌がアスペルギルス属菌である、請求項10~14のいずれか1項に記載の方法。

請求項16

アスペルギルス属菌が麹菌である、請求項15記載の方法

請求項17

麹菌がアスペルギルス・オリゼである、請求項16記載の方法。

請求項18

前記所望のDNA断片がマーカー遺伝子断片を含む、請求項10~17のいずれか1項に記載の方法。

請求項19

第1の標的遺伝子に対する第1のゲノム編集タンパク質分子又は複合体と、第2の標的遺伝子に対する第2のゲノム編集タンパク質分子又は複合体を、糸状菌細胞に直接導入する工程を含む、糸状菌ゲノム上の複数の遺伝子を編集する方法。

請求項20

第1の標的遺伝子に対する第1のゲノム編集タンパク質分子又は複合体と、第2の標的遺伝子に対する第2のゲノム編集タンパク質分子又は複合体を、糸状菌細胞に直接導入する工程、及び第1及び第2の標的遺伝子が編集された糸状菌細胞を選択し回収する工程を含む、ゲノム上の複数の遺伝子が編集された糸状菌株の作出方法。

請求項21

第1及び第2のゲノム編集タンパク質分子又は複合体のそれぞれが、Cas9タンパク質とガイドRNAとの複合体、Cpf1タンパク質とガイドRNAとの複合体、PPR-DNA切断ドメイン融合タンパク質、ニッカーゼ改変型Cas9タンパク質と一対のガイドRNAそれぞれとの複合体、デアミナーゼと連結されたニッカーゼ改変型又はヌル変異型Cas9タンパク質とガイドRNAとの複合体、TALENタンパク質、又はZFNタンパク質から選択される、請求項19又は20記載の方法。

請求項22

Cas9が、ストレプトコッカス・ピオゲネス由来のCas9である、請求項21記載の方法。

請求項23

ガイドRNAは、標的遺伝子領域中に存在するNGG配列の上流側隣接配列を標的配列とし、該標的配列と同一の配列(ただしTはUとする)の3'側にcrRNA及びtracrRNAのキメラ配列が連結された構造の一本鎖RNAである、請求項22記載の方法。

請求項24

糸状菌がアスペルギルス属菌である、請求項19~23のいずれか1項に記載の方法。

請求項25

アスペルギルス属菌が麹菌である、請求項24記載の方法。

請求項26

麹菌がアスペルギルス・オリゼである、請求項25記載の方法。

請求項27

前記第1及び第2の標的遺伝子の少なくともいずれかが、薬剤感受性遺伝子、又は代謝系アナログ物質感受性遺伝子である、請求項19~26のいずれか1項に記載の方法。