" 7064739: 醸造原料穀類の醸造特性を予測するための予測式の作成方法および予測式を用いた穀類品種の作出方法 | 独立行政法人 酒類総合研究所

7064739: 醸造原料穀類の醸造特性を予測するための予測式の作成方法および予測式を用いた穀類品種の作出方法

概要

醸造原料穀類の醸造特性を予測するための予測式の作成方法および予測式を用いた穀類品種の作出方法

請求項1

醸造特性が未知の原料米について、該原料米を用いて醸造物を製造する際の醸造特性を予測するための、醸造特性予測式の作成方法であって、複数の醸造物原料米サンプルのそれぞれより、1以上のメタボローム分析用サンプルを調製する工程;前記メタボローム分析用サンプルを用いて、原料米中に含まれる化合物群を網羅的に解析するメタボローム分析を行い、各化合物の原料米中存在量についての定量的数値データで構成されるメタボローム分析データを取得する工程;前記醸造物原料米サンプルのそれぞれについて、醸造特性に関連する少なくとも1つの醸造特性データを取得する工程;各メタボローム分析データから選択される2個以上の定量的数値データを説明変数とし、醸造特性データを目的変数として、目的変数ごとに重回帰分析を行なう工程;を含み、前記醸造物が清酒又は焼酎であり、前記醸造特性データが、原料米より製造した米麹の酵素力価、原料米より清酒又は焼酎を製造する過程でのモロミ経過、並びに原料米より製造した清酒又は焼酎の一般成分及び香気成分の分析値から選択される少なくとも1種を含む、方法。

請求項2

複数のメタボローム分析データのうちの一部を用いて重回帰分析を行ない、予測式候補を作成し、次いで、該予測式候補に別のメタボローム分析データを適用して交差検証を行ない、該予測式候補の予測性能を検証することを含む、請求項1記載の方法。

請求項3

重回帰分析がOPLS回帰分析である、請求項1又は2記載の方法。

請求項4

メタボローム分析用サンプルは、原料米を親水性溶媒中で粉砕して化合物群を抽出した抽出液である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。

請求項5

メタボローム分析は、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーと質量分析との組み合わせにより行われる、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。

請求項6

前記質量分析が飛行時間型質量分析である、請求項5記載の方法。

請求項7

5個以上の定量的数値データを説明変数として用いる、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。

請求項8

請求項1~7のいずれか1項に記載の方法により、醸造特性予測式を作成する工程;育成中の米個体集団又は米系統集団より米サンプルを取得し、該サンプルよりメタボローム分析用サンプルを調製し、メタボローム分析データを取得する工程;取得されたメタボローム分析データを醸造特性予測式に代入し、醸造特性の予測値を算出する工程;前記予測値に基づいて所望の醸造特性を有すると予測された個体又は系統を、前記集団より選抜する工程;を含む、米品種の作出方法。